微生物の運動性・接着性に着目したバイオコントロール手法の開発

 微生物の固体表面への接着性制御は,一部の生産系を除いて従来の有用物質発酵生産においては生産効率との関連性が希薄であり,これまで十分に検討されていません.しかしながら,今後の微生物を用いたバイオテクノロジー分野の展開として,土壌・河川・海洋といった反応場での開放系利用が望まれており,微生物の能動的な付着性制御は,有害物分解の反応性や希少資源の回収などを効率化するために重要な因子であると考えられています.本研究は,プラスミド等の外来遺伝子組換えを使用せず,染色体上の遺伝子欠損手法に基づき接着性制御を行うことで,開放系での微生物利用を想定した新規なバイオコントロール手法の開発を目的としています.

 

関連する論文など

・Minh Hong Nguyen, Yoshihiro Ojima et al.,  Biotechnol Bioeng., in press, 2012.

・Yoshihiro Ojima et al., J Biosci Bioeng., in press, 2012.