静電紡糸ナノファイバーに関する研究

 静電紡糸法(エレクトロスピニング法)は、簡単に1マイクロメートル以下の微細繊維を作製可能な方法として世界中で研究が行われています。我々は、この方法によって作製される各種ファイバーを細胞培養や酵素固定化担体として利用するための研究を行っています。

ファイバーと細胞
ファイバーの上に接着・増殖した動物細胞(赤:細胞骨格, 青:細胞核)

ファイバーの直径は細胞よりも小さいですが、細胞は綱渡りをするようにファイバー上に接着して増殖することもできます。また、ファイバーに遺伝子を導入するためのプラスミドを吸着させておくことで、細胞に遺伝子を導入することもできます。

リパーゼファイバー
触媒活性を大幅に向上させた酵素リパーゼを包括するナノファイバー模式図

ファイバーの直径は非常に小さいことから、単位質量・単位体積当たりの表面積が非常に広く、このため酵素を固定化するための担持担体として有用です。

それぞれの用途に応じたファイバーの開発やナノファイバーの新規用途の開発を行っています。