シリカ修飾リパーゼ固定化ナノファイバーを
利用したバイオディーゼル燃料生産

シリカ修飾による酵素活性化技術とナノファイバー技術を融合

植物油(ひまわり油、なたね油、大豆油、ジャトロファ油)を原料として製造されるバイオディーゼル燃料は、CO2排出に伴う環境負荷の小さな燃料として注目されています。

その製造法の一つに、リパーゼという酵素を利用した方法があり、多くの研究がなされています。

当研究室では、長年ゾル-ゲル反応を経て得られるシリカマトリックスの中にリパーゼを包括し、有機溶媒中での触媒活性を向上させる研究を行っていました。

この技術と静電紡糸法(エレクトロスピニング法)により得られる直径数十ナノ〜数マイクロメートルの極細のファイバーを酵素固定化担体として利用するという技術を組み合わることで、新たなバイオディーゼル生産用の酵素固定化担体の開発を行いました。

具体的には、直径300ナノメートル程度のシリカ粒子でリパーゼを包括した後に、ナノファイバーに固定化することを行いました。

JSTや日本板硝子財団などの助成のもと、このリパーゼ固定化担体が優れた植物油からのバイオディーゼル生産用担体であること実証しています。