分子集合系計算科学セミナーを 11/29 に開催
第24回分子集合系計算科学セミナー
(共催:溶液化学研究会 若手の会,後援: 科研費学術変革領域研究(A)「メゾヒエラルキーの物質科学)
題目:緩和モード解析のタンパク質系への応用と関連手法の開発
講師:光武亜代理(明治大学)
日時:11月29日(金)16:00ー
場所:ハイブリッド開催(大阪大学豊中キャンパス基礎工学研究棟講義室B202,Zoom)
要旨:分子シミュレーションのトラジェクトリーから重要な構造変化の情報を抜き出すことが望まれている。緩和モード解析はスピン系やホモポリマーである高分子系で開発された動的解析手法であり、シミュレーションデータから系の遅い緩和モードを抜き出すことができる。発表者はこの手法を生体高分子系に応用する研究を行ってきた。また、関連する新規手法として、主成分緩和モード解析、マルコフステイト緩和モード解析、2段階緩和モード解析、正定値緩和モード解析の開発に携わってきた。これらの研究に関しては、緩和モード解析を開発した慶應義塾大学の高野名誉教授と、高野研との学生の共同研究である。近年、共同研究を通してdiffusion mapなどの方法との比較も行われている。本セミナーでは、緩和モード解析について紹介し、一連の研究について講演する。緩和モード解析を生体高分子系に適用することにより、フォールディングデータなどの解析に有効であったり、経験的に構造揺らぎが少なくてもレアイベントを抜き出すことができることがわかった。また、最近の自身の研究についても簡単に報告する。
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世話人:笠原健人(大阪大),石井良樹(北里大),肥喜里志門(立命館大),吉田悠一郎(大阪大),杉山佳奈美(京大)
分子集合系計算科学セミナーHP: https://sites.google.com/view/bunsisyugo/