【プレスリリース】天然に多く存在するカルボン酸から有用なアルキルアミンを合成する新触媒を開発

当研究室の成果が2024年1月3日(日本時間)に英国学術誌「Green Chemistry」誌に掲載され、その成果のプレスリリースを行いました。

Reductive amination of carboxylic acids under H2 using a heterogeneous Pt–Mo catalyst

Green Chemistry, 2024, accepted.

DOI: https://doi.org/10.1039/D3GC02155F

K. Sakoda, S. Yamaguchi, K. Honjo, Y. Kitagawa, T. Mitsudome, T. Mizugaki


【概要】本研究グループでは、白金ナノ粒子とモリブデン酸化物を酸化アルミニウム上に担持した固体触媒(Pt-Mo/γ-Al2O3)が、温和な反応条件下で様々なカルボン酸とアミンの組み合わせからアルキルアミンへ変換できることを見出し、世界で初めてカルボン酸の還元的アミノ化を常圧水素下でも行うことに成功しました。また、開発した触媒は油脂等のバイオマスから得られる高級脂肪酸に適用可能であり、界面活性剤として有用な高級脂肪族アミンを高収率で得ることができました。さらに、反応後は遠心分離により生成物と触媒を簡単に分離でき、生成物を取り出すことができます。回収した触媒を再使用しても触媒の活性低下はほとんど見られず繰り返し使用可能であり、実用的な観点からも非常に有用性の高い触媒です。

https://resou.osaka-u.ac.jp/ja/research/2024/20240105_3