ブレイクスルー!12の夢反応の1つを実現する革新的触媒の開発に成功!

世界で初めて、“温和な条件下で難還元性のアミドを還元しアミンを合成する”ことに成功しました!(これ凄いんです)

この課題(図1)は、次世代の製薬などの高機能性物質の製造における12の夢研究の1つに位置づけられており(2005年のアメリカ化学会の国際会議にて決議)、これまでに温和な条件(水素圧30気圧以下、70℃以下)でアミドを還元できる触媒は開発されませんでした。

今回、我々は、バナジウムと白金を複合化しナノ粒子化した触媒が、30気圧以下、70℃以下で様々なアミドを高選択的にアミンへと還元できることを見出し、世界で初めて、“温和な条件下で進行するアミドの還元反応の開発”に成功しました(図2)(バリ凄)。

さらに、開発した触媒を用いることで、世界で初めての常圧(1気圧)の水素でのアミドの還元反応を達成し(バリバリ凄)、室温でも反応が進行することを明らかにしました(バリ凄)。

また、開発した触媒は、反応液からのろ過により簡単に分離ができ、回収した触媒を再びアミドの還元反応に用いても触媒の活性低下は観られず、繰り返し使用することができます(バリ凄)。

本研究成果は、にドイツ化学会誌のAngewandte Chemie International Edition(オンライン)に掲載されます。

タイトル:“Mild Hydrogenation of Amides to Amines over Platinum-Vanadium Bimetallic Catalyst”

著者名:Takato Mitsudome, Kazuya Miyagawa, Zen Maeno, Tomoo Mizugaki, Koichiro Jitsukawa, Jun Yamasaki, Yasutaka Kitagawa, Kiyotomi Kaneda

リンク先:http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/anie.201704199/full

本研究は、北河康隆先生(基礎工中野研)と山崎順先生(阪大電顕センター)との共同研究です。

プレスリリースしました。↓

http://resou.osaka-u.ac.jp/ja/research/2017/20170626_3