二酸化炭素を“削減”ではなく”資源利用”する新触媒の開発に成功!

二酸化炭素の“削減”から“有効利用”へ!!

世の中で悪者扱いされている“二酸化炭素”を資源とした有用化合物の選択的合成に成功しました。

二酸化炭素は温暖化ガスとして世の中では悪者扱いされています。しかし、視点を変えると、二酸化炭素は安価で豊富に存在するカルボニル(C=O)源と見なすことができます。

そこで、私たちは、“新しく開発したナノ粒子触媒”を用いて、二酸化炭素とアミンから有用な化合物であるホルムアミドを高選択的に合成することに成功しました。例えば、下図のようにチタニア上に作った金ナノ粒子を使うと、アニリンと二酸化炭素が反応し、二酸化炭素のカルボニル基がアミンに挿入されます。本触媒技術は、二酸化炭素を削減するだけでなく、有効利用することにより、マイナスをプラスへと変換する技術です。

 T. Mitsudome, T. Urayama, S. Fujita, Z. Maeno, T. Mizugaki, K. Jitsukawa, K. Kaneda

“A Titanium Dioxide-supported Gold Nanoparticle Catalyst for the Selective N-Formylation of Functionalized Amines with CO2 and H2”  ChemCatChem 2017, 9, 3632-3636

本研究は、ChemCatChem誌から高い評価を受け、雑誌の表紙を飾りました!

https://doi.org/10.1002/cctc.201701520